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雑感~米国経済の懸念

雑感~米国経済の懸念

昨夜の米国市場は大きく下落した。
ISM製造業景況指数、ADP雇用統計いずれも予想以上に悪く、
寄付きから前日のドレッシング的上昇分が剥げ落ち、
反発局面さえないまま、一方的に下げて終了。
指標をきっかけとしたここまでの大幅安は、最近では記憶にない。

為替では、ドル円は81円割れ程度、ユーロも116円程度で、
高金利通貨でも、さほどの円高に振れていない。
株が売られただけで、リスク回避一色でもないようだ。

一昨日、先物を大量に買った某欧州系だが、
買った分を全て売ってくれば、インパクトは大きそう。
一気に9500円を割り込むようだと、ここの可能性が高い。

金曜日の雇用統計に大きな注目が集まるが、
果たして、米国の雇用情勢は本当に改善しているのか?
シカゴ連銀の調査では、以下ということらしい。

長期失業保険の受給期間26週間は、リセッションのため最大99週間に拡大され、
その間受給者は失業率にカウントされていた。その期限が切れた受給者は、
実際に就職するか、あきらめて失業率のカウントから削除されるかのどちらか。
このところの失業率の低下(10%⇒9%)は、実はこれで相当説明できるようだ。

とすれば、失業率の低下は見せ掛けに過ぎないということになる。
各種の景況指数や住宅指標の低迷は、米景気は期待するほど回復していないということか。
NYの高級ブランド品が売れているとの指標もあるが、
これは株高の恩恵を受けた一部の富裕層によるもの、と見て良いのだろう。

2日前の水準に戻っただけで悲壮感もないのか、put外側も大した反応を見せていない。
午後の内閣不信任決議の動向も注目だが、否決(内閣継続)がやや優勢か。
今夜の失業保険申請数も、昨夜で悪い数値を織り込み済みとすると、
NY市場の反応は限定的だろう。


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by nkmrnkmr | 2011-06-02 09:43 | 雑感
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